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2192 【承前,卌一十五。】
 吾背兒我 白細衣 徃觸者 應染毛 黃變山可聞
 我(わ)が背子(せこ)が 白栲衣(しろたへころも) 行觸(ゆきふ)れば 匂(にほ)ひぬべくも 黃變山(もみつやま)かも
  吾夫兄子之 白妙素栲細衣矣 若為徃觸者 當為所染沾赤艷 絢爛黃變之山矣
佚名 2192

2193 【承前,卌一十六。】
 秋風之 日異吹者 水莖能 岡之木葉毛 色付爾家里
 秋風(あきかぜ)の 日(ひ)に異(け)に吹(ふ)けば 水莖(みづくき)の 岡木葉(をかのこのは)も 色付(いろづ)きにけり
 蕭瑟秋風之 與日俱增更吹拂 磐城水莖兮 岡之木葉為風催 已然黃變添唐紅
佚名 2193

2194 【承前,卌一十七。】
 鴈鳴乃 來鳴之共 韓衣 裁田之山者 黃始南
 雁(かり)が音(ね)の 來鳴(きな)きし共(なへ)に 韓衣(からころも) 龍田山(たつたのやま)は 黃葉始(もみちそ)めたり
 其與飛燕之 來鳴之際怠同時 妙裁韓衣兮 秋日錦織龍田山 絢麗斑駁葉始黃
佚名 2194