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No name yet

こはく 微睡(まどろ)む君のここに そう呼ぶ淡色の風
    羨ましいげに僕は 気配を潜(ひそ)め
斑   名も無き花さえ きっとしく彩る
    一枚絵の中で
二人  あぁ今だけ そう今だけは
    同じけ風に吹かれて
こはく 決して咲かない蕾(つぼみ)だと 何故か思い込んでは
二人  何度も冬を越そうと 先回りしていた
斑   臆病な
こはく こころも
二人  綻(ほころ)びを
斑   そっとなぞる
二人  あぁ君だけ そう君だけが
    そっと熱を落として
    春を待つ蕾だと 気付いてくれたんだね
    ゆっくり踊り出いく 目覚め出す季節に
    初めて咲かせる喜びを
こはく 名付けるなら
斑   名付けるなら
こはく きっとこれは
斑   多分これは
二人  No name yet