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「ねぇ、吟子ちゃん、ポッキーゲームやってみない?」
「...えっ!?なんでいきなりそんなこと言うの?」
「だって今日はポッキーの日だし、手元にポッキーもあるし、ちょっと試してみてもいいんじゃない?」
「で、でも…ポッキーゲームって最後はほ、ほら...キ、キスしちゃうかもしれないじゃん…?」
「えっ、もしかして吟子ちゃんは怖がってるの?ふふっ。」
「わ、私が怖がるわけないじゃん!ちょっと照れるだけで...。」
「自分が恥ずかしがるって言っても、実はポッキーを先に噛み切っちゃって負けるのが怖いだけでしょ?」
「は!?何を言ってるの!?私がこんなゲームでひめに負けるわけないじゃん!」
「よし!勝負しよう!負けた方は勝った方のお願いをひとつ聞かなきゃね!」
「か、かかってこい!」
「それじゃあ、いくよ。ポッキーの先端、ちゃんと噛んでね?」
「わ、わかってるよ!」
「ポッキーゲーム...スタート!」

「意外と...近いな。」
「そりゃそうでしょ、このゲームなんだから...」
「でもさ、吟子ちゃん、顔赤いよ?」
「だ、誰のせいだと思ってるのよ!?」
「えへへ...うわっ!?」
「きゃっ!?ひめ、なんで私の腰に手を!?」
「いや、ちょっとバランス崩しちゃって...」
「そ、そんな言い訳、信じると思ってるの!?」
「ほんとだってば!ほら、ゲーム続けよう?あと少しで終わるよ。」
「わ、わかってるってば...。」
「ねぇ、やっぱり怖い?」
「そ、そんなわけないじゃん...!」
「じゃあ、どうするの?そのままキスしてもいい?」
「......無理無理無理!やっぱり無理!」
「ふふっ、負けたね吟子ちゃん。」
「ぐぬぬ...ひめずるいよ...」
「じゃあ...明日、部活後デートしよ。」
「ええええっ!?そ、そんなのはダ...んむっ!?」
「...ダメとは言わせないよ、負けたんだからね♪」

「それとね、今日のリップクリーム、美味しかったよ、ひひっ。」
「...!ひめのバカ!」