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文/島崎藤村 (日本)
初恋

まだあげ初そめし前髪まへがみの
林檎りんごのもとに見えしとき
前にさしたる花櫛はなぐしの
花ある君と思ひけり

やさしく白き手をのべて
林檎をわれにあたへしは
薄紅うすくれなゐの秋の実みに
人こひ初そめしはじめなり

わがこゝろなきためいきの
その髪の毛にかゝるとき
たのしき恋の盃さかづきを
君が情なさけに酌くみしかな

林檎畑の樹この下に
おのづからなる細道ほそみちは
誰たが踏みそめしかたみぞと
問ひたまふこそこひしけれ

初戀
文/島崎藤村 (日本)

譯/羅興典

當初相遇蘋果林,

你才挽起少女的髮型。

前鬢插著如花的彩梳,

映襯著你的娟娟玉容。

你脈脈地伸出白淨的手,

捧起蘋果向我相贈。

淡紅秋實溢清香啊!

正如你我的一片初衷。

我因痴情猶入夢境,

一聲嘆息把你的青絲拂動。

此時似飲合歡杯啊!

杯中斟滿了你的戀情。

蘋果林中樹蔭下,

何時有了彎彎的小徑?

心中「寶塔」誰踏基?

耳邊猶響著你的細語聲聲……